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昨年は香港調教馬ロマンチックウォリアーが制したこのレース。アジア勢による連覇を狙っての出走となるのがプログノーシスである。G1制覇の実績こそないものの、香港のクイーンエリザベスⅡ世C(G1)で2年連続ロマンチックウォリアーの2着となっており、格という点でも、海外実績という点でも、申し分のないものを備えている。最大のポイントは、末脚が武器の同馬が、最後の直線が173メートルしかないムーニーバレーのコースをいかに攻略するかにあり、陣営が綿密に立てるであろう戦略と、D.レーン騎手の手綱さばきに注目したい。
迎え撃つ地元勢の筆頭格と目されるのが、昨シーズンのオーストラリア年度代表馬プライドオブジェニだ。2021年から重賞戦線に顔を出したものの、なかなか重賞制覇には手が届かず、昨年11月にエンパイアローズS(G1・オーストラリア)を制したのが重賞初制覇だった。しかし、そこから遅咲きの素質が開花し、続くチャンピオンズマイル(G1・オーストラリア)も優勝。今年の4月にはシドニー地区における中距離路線の最高峰クイーンエリザベスS(G1・オーストラリア)を約6馬身半差で圧勝している。なお同馬は、10月19日にロイヤルランドウィックで行われるキングチャールズⅢ世S(G1・オーストラリア)に出走を予定しており、その結果と内容に注目したい。
移籍組の注目が、ヴィアシスティーナだ。アイルランド産馬で、イギリスを拠点に13戦し、プリティポリーS(G1・アイルランド)など3重賞を含む5勝を挙げた後、2023年のタタソールズ12月市場にて張月勝氏のユーロン・インヴェストメンツ社に270万ギニー(当時のレートで約5億4000万円)で購買され、オーストラリアに移籍した。その後、ここまで5戦し、ローズヒルガーデンズのランヴェットS、ロイヤルランドウィックのウィンクスS、フレミントンのターンブルSと、オーストラリアでも既に3つのG1を制している。
2021年のステートオブレスト以来3年ぶりとなる、ヨーロッパ調教馬による優勝を目指すのが、イギリスからの遠征馬ドックランズだ。ロイヤルアスコット初日(6月18日)のクイーンアンS(G1・イギリス)で2着となった同馬。所有しているのはオーストラリア人を中心とした馬主グループで、早くから秋の目標としてコックスプレートを掲げていた。マイラーの同馬だが、陣営は距離への対応に自信を見せている。
1959年(昭和34年)東京生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の制作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬を学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。
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