2023年 重賞レース一覧宝塚記念
天皇賞(秋)を驚異的な瞬発力で差し切り、有馬記念では2馬身半差の完勝を収めて昨年のJRA賞年度代表馬に選出されたイクイノックス。今季はドバイシーマクラシックを逃げ切って、ロンジンワールドベストレースホースランキング・暫定世界ナンバー1の評価も獲得。宝塚記念(GⅠ)には単勝オッズ1.3倍の断然人気を背負って臨むこととなった。
ユニコーンライオンの逃げに、3歳馬ドゥラエレーデ、アルゼンチン共和国杯勝ち馬ブレークアップ、菊花賞馬アスクビクターモアらが続いて、緩みのない流れが作られる。天皇賞(春)を制した2番人気ジャスティンパレス、このコースでエリザベス女王杯を勝っている3番人気ジェラルディーナは中団よりやや後ろに構えている。
イクイノックスはクリストフ・ルメール騎手が「いいポジションを取れなかった」と振り返った通り、17頭立て16番手、後ろには中山牝馬Sを差し切ったスルーセブンシーズのみという位置からの追走。向正面の終わりから少しずつ進出を始めたが、馬群の大外を回さざるを得なかった。が、ルメール騎手は「道中はリラックスして、3・4コーナーまで我慢できたので心配なし。安全に乗りたかったし、むしろ外の方が馬場状態は良かった」と、自信満々に直線へと向かうのだった。
内の各馬をねじ伏せるように交わしていくイクイノックス。早めに仕掛けたジェラルディーナを捉え、外から迫るジャスティンパレスを振り切り、馬群を突いて追い込んだスルーセブンシーズもクビ差封じ込んでの1着ゴールとなる。格の違いを見せつけるかのような走りで、その地位が盤石であることを内外に示したのである。
さあ、次はどこを目指すのか。海外勢を“大将”として迎え撃つのか、それともふたたび海を渡るのか。GⅠ連勝をどこまで伸ばすのか。いくつもの可能性が広がるイクイノックスの未来に、胸は躍るばかりだ。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬 番 |
馬名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手名 | タイム | 着差 | コーナー 通過順位 |
推定上り | 馬体重 (増減) |
調教師名 | 単勝 人気 |
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1 | 5 | イクイノックス | 牡4 | 58.0 | C.ルメール | 2:11.2 |
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34.8 | 492(前計不) | 木村 哲也 | 1 | ||
2 | 6 | スルーセブンシーズ | 牝5 | 56.0 | 池添 謙一 | 2:11.2 | クビ |
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34.6 | 446(-2) | 尾関 知人 | 10 | |
3 | 9 | ジャスティンパレス | 牡4 | 58.0 | 鮫島 克駿 | 2:11.4 | 1 |
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35.1 | 470(-2) | 杉山 晴紀 | 2 | |
4 | 11 | ジェラルディーナ | 牝5 | 56.0 | 武 豊 | 2:11.4 | アタマ |
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35.5 | 466(+3) | 斉藤 崇史 | 3 | |
5 | 10 | ディープボンド | 牡6 | 58.0 | 和田 竜二 | 2:11.6 | 1 |
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35.5 | 502(-2) | 大久保 龍志 | 5 | |
6 | 7 | プラダリア | 牡4 | 58.0 | 菱田 裕二 | 2:11.6 | クビ |
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35.3 | 466(+2) | 池添 学 | 16 | |
7 | 4 | ボッケリーニ | 牡7 | 58.0 | 浜中 俊 | 2:11.7 | クビ |
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35.1 | 466(-2) | 池江 泰寿 | 6 | |
8 | 8 | ヴェラアズール | 牡6 | 58.0 | 松山 弘平 | 2:11.9 | 1 1/4 |
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35.2 | 520(前計不) | 渡辺 薫彦 | 9 | |
9 | 13 | ジオグリフ | 牡4 | 58.0 | 岩田 望来 | 2:11.9 | ハナ |
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35.8 | 510(前計不) | 木村 哲也 | 11 | |
10 | 17 | ドゥラエレーデ | 牡3 | 53.0 | 幸 英明 | 2:12.3 | 2 |
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36.5 | 506(-6) | 池添 学 | 7 | |
11 | 12 | アスクビクターモア | 牡4 | 58.0 | 横山 武史 | 2:12.3 | クビ |
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36.5 | 480(-2) | 田村 康仁 | 4 | |
12 | 14 | ブレークアップ | 牡5 | 58.0 | 川田 将雅 | 2:12.3 | クビ |
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36.5 | 494(-2) | 吉岡 辰弥 | 12 | |
13 | 3 | ダノンザキッド | 牡5 | 58.0 | 北村 友一 | 2:12.6 | 1 1/2 |
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36.5 | 532(-2) | 安田 隆行 | 8 | |
14 | 16 | モズベッロ | 牡7 | 58.0 | 角田 大河 | 2:12.6 | アタマ |
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36.2 | 500(+4) | 森田 直行 | 17 | |
15 | 15 | ユニコーンライオン | 牡7 | 58.0 | 坂井 瑠星 | 2:12.6 | ハナ |
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36.9 | 520(前計不) | 矢作 芳人 | 14 | |
16 | 2 | カラテ | 牡7 | 58.0 | 菅原 明良 | 2:12.6 | ハナ |
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36.5 | 538(0) | 辻野 泰之 | 15 | |
17 | 1 | ライラック | 牝4 | 56.0 | M.デムーロ | 2:12.7 | 1/2 |
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36.4 | 430(-8) | 相沢 郁 | 13 |
ハロンタイム | 12.4 - 10.5 - 11.1 - 12.6 - 12.3 - 12.4 - 12.5 - 11.9 - 11.7 - 12.0 - 11.8 |
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上り | 4F 47.4 - 3F 35.5 |
1コーナー | (*15,17)14(2,3,12)(1,10,13)16,7(4,9)(8,11)5,6 |
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2コーナー | 15,17(2,14)(3,12)(1,10,13)(4,7,16)9(8,11)5,6 |
3コーナー | (*15,17)14(2,12)(3,11)(1,10,13)(7,9)(4,16,5)(8,6) |
4コーナー | (*15,17)(14,12,11)(2,10,13)(3,9,5)(1,7,16,6)(4,8) |
勝馬 | イクイノックス [牡4・青鹿毛] 父:キタサンブラック 母:シャトーブランシュ |
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馬主 | 有限会社 シルクレーシング |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 8戦6勝 (内中央) 7戦5勝 (内海外) 1戦1勝 |
獲得賞金 | 1,489,188,100円 (内中央) 1,030,298,000円 (内海外) 458,890,100円 |
主な勝鞍 | 重賞5勝目 2021年 東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ) 2022年 天皇賞(秋)(GⅠ) 2022年 有馬記念(GⅠ) 2023年 ドバイシーマクラシック(G1) |
騎手 | C.ルメール:2勝目 2021年 クロノジェネシス |
調教師 | 木村 哲也:初勝利 |