2020年 重賞レース一覧 宝塚記念
断続的に降る雨のため稍重で行われることとなった宝塚記念(GⅠ)。フルゲート18頭の中からまずはトーセンスーリヤが飛び出し、豪華メンバーを引き連れて逃げる。
好位には一昨年の日本ダービー馬ワグネリアンや、マイルCSの勝ち鞍を持つペルシアンナイト、大阪杯快勝のラッキーライラック、2018年のグランプリホース・ブラストワンピースらが続き、昨年の皐月賞馬サートゥルナーリアは中団を追走。菊花賞以来の勝利を目指すキセキ、香港ヴァーズの覇者グローリーヴェイズは後方に構えた。
昨年の秋華賞馬クロノジェネシスは先行集団を見る7番手から8番手の外。鞍上の北村友一騎手が「スタートが決まったのが大きい。折り合える位置で終始リズムよく走れた」と振り返るポジションだ。3コーナーからは、馬群の外を押し上げていくキセキに合わせてクロノジェネシスも進出。ただし無理はなく、北村騎手が「馬が強くて自然に上がっていった」と語る、余裕たっぷりの“マクリ”だった。
4コーナーで早くも先頭に並びかけたクロノジェネシスは、直線でスパートすると、みるみるうちに後続を突き放す。結局、2着キセキは6馬身後方、さらに5馬身後ろではモズベッロとサートゥルナーリアの3着争い、という圧巻の勝利。「馬体重は10キログラム増えていたけれど、太目ではなくパワフルになったため」という北村騎手の言葉にも納得の独走劇を完遂したのである。
思えば、強い牝馬がそろった時代だ。七冠を誇るアーモンドアイ。その女王を撃破したグランアレグリア。今回は6着に終わったラッキーライラックも巻き返しを誓うはず。3歳世代には無敗で牝馬二冠を制したデアリングタクトがいる。そして、ハイレベルな一戦で驚くべきパフォーマンスを披露したクロノジェネシス。
最強牝馬の座を巡って、今後どんな戦いが繰り広げられるのか。白熱必至の秋シーズンを楽しみに待ちたい。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師 | 単勝人気 |
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1 | 16 | クロノジェネシス | 牝4 | 56.0 | 北村 友一 | 2:13.5 |
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36.3 | 464(+10) | 斉藤 崇史 | 2 | ||
2 | 14 | キセキ | 牡6 | 58.0 | 武 豊 | 2:14.5 | 6 |
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37.2 | 502(-10) | 角居 勝彦 | 6 | |
3 | 12 | モズベッロ | 牡4 | 58.0 | 池添 謙一 | 2:15.3 | 5 |
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37.6 | 480(+2) | 森田 直行 | 12 | |
4 | 5 | サートゥルナーリア | 牡4 | 58.0 | C.ルメール | 2:15.6 | 1 3/4 |
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37.6 | 508(+6) | 角居 勝彦 | 1 | |
5 | 10 | メイショウテンゲン | 牡4 | 58.0 | 松山 弘平 | 2:15.6 | クビ |
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37.4 | 466(-4) | 池添 兼雄 | 16 | |
6 | 11 | ラッキーライラック | 牝5 | 56.0 | M.デムーロ | 2:16.0 | 2 1/2 |
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38.8 | 524(+4) | 松永 幹夫 | 3 | |
7 | 6 | トーセンスーリヤ | 牡5 | 58.0 | 横山 和生 | 2:16.3 | 2 |
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39.1 | 484(+2) | 小野 次郎 | 14 | |
8 | 1 | トーセンカンビーナ | 牡4 | 58.0 | 浜中 俊 | 2:16.4 | クビ |
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38.2 | 464(+6) | 角居 勝彦 | 11 | |
9 | 13 | ダンビュライト | せん6 | 58.0 | 松若 風馬 | 2:16.6 | 1 1/4 |
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39.3 | 488(-2) | 音無 秀孝 | 10 | |
10 | 8 | レッドジェニアル | 牡4 | 58.0 | 酒井 学 | 2:16.7 | 3/4 |
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38.9 | 484(-2) | 高橋 義忠 | 15 | |
11 | 15 | スティッフェリオ | 牡6 | 58.0 | 幸 英明 | 2:16.7 | ハナ |
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38.9 | 444(-2) | 音無 秀孝 | 8 | |
12 | 17 | カデナ | 牡6 | 58.0 | 鮫島 克駿 | 2:16.8 | クビ |
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38.5 | 486(0) | 中竹 和也 | 9 | |
13 | 7 | ワグネリアン | 牡5 | 58.0 | 福永 祐一 | 2:16.8 | クビ |
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39.6 | 470(+4) | 友道 康夫 | 7 | |
14 | 9 | アドマイヤアルバ | せん5 | 58.0 | 西村 淳也 | 2:17.6 | 5 |
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39.1 | 468(0) | 須貝 尚介 | 18 | |
15 | 2 | ペルシアンナイト | 牡6 | 58.0 | 和田 竜二 | 2:18.0 | 2 |
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40.5 | 500(-2) | 池江 泰寿 | 13 | |
16 | 18 | ブラストワンピース | 牡5 | 58.0 | 川田 将雅 | 2:18.0 | アタマ |
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40.3 | 542(0) | 大竹 正博 | 4 | |
17 | 3 | グローリーヴェイズ | 牡5 | 58.0 | D.レーン | 2:18.8 | 5 |
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41.2 | 460(+14) | 尾関 知人 | 5 | |
18 | 4 | アフリカンゴールド | せん5 | 58.0 | 藤井 勘一郎 | 2:21.8 | 大差 |
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43.5 | 466(+2) | 西園 正都 | 17 |
ハロンタイム | 12.3 - 10.9 - 11.4 - 12.7 - 12.7 - 12.4 - 12.4 - 12.4 - 11.9 - 12.1 - 12.3 |
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上り | 4F 48.7 - 3F 36.3 |
1コーナー | 6,7(2,13)(11,18)(4,16)15,5,8,12-9(3,14)(1,10)17 |
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2コーナー | 6,7(2,13)11(4,18)(15,16)5(8,12)-(9,3,14)-(1,10)-17 |
3コーナー | (*6,7)(2,13)(11,18)16(4,15,14)(5,8,12)3-(9,1,10)17 |
4コーナー | (6,7,11,*16,14)(2,13)(12,3)(15,8,18,5)10(17,1)-(4,9) |
勝馬 | クロノジェネシス [牝4・芦毛] 父:バゴ 母:クロノロジスト |
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馬主 | 有限会社 サンデーレーシング |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 11戦6勝 |
獲得賞金 | 531,658,000円 |
主な勝鞍 | 重賞4勝目 2019年 デイリー杯クイーンカップ(GⅢ) 2019年 秋華賞(GⅠ) 2020年 京都記念(GⅡ) |
騎手 | 北村 友一:初勝利 |
調教師 | 斉藤 崇史:初勝利 |