2021年 重賞レース一覧高松宮記念
午後から雨脚が強くなり、重馬場での開催となった高松宮記念(GⅠ)。スピードだけでは勝ち切れないタフなレースを制したのはダノンスマッシュだ。一昨年は4着、昨年は10着に敗れていた馬が、三度目の正直を成し遂げたのである。
ゲートが開くと同時に連覇を目指すモズスーパーフレアが勢いよく飛び出す。好位へと殺到するのは、セイウンコウセイ、ダノンファンタジー、ラウダシオンら。これらを見る形で、1番人気に支持されたレシステンシアが続く。
その後ろ、内にマイル王インディチャンプを置いて駆けるのがダノンスマッシュ。鞍上の川田将雅騎手いわく「雨は大きなポイントだったが、あえて何も考えず、馬の走りたいように走らせた」という位置取りだ。「結果的にちょうどよかった。目の前にレシステンシアがいて、いいリズムで道中を運べた」と、スムーズな追走を実現する。
勝負は最後の直線へ。後続が大きく広がりながらモズスーパーフレアを追う。とりわけ目立ったのは、外のレシステンシアと、その内に進路を取ったダノンスマッシュ、インから抜け出してきたインディチャンプの脚色だ。
「長く競り合う形になったけれど、最後まで意地を見せてくれた」
そんな川田騎手の言葉通り、長い追い比べを制したのはダノンスマッシュ。外にレシステンシア、内にインディチャンプを従えて先頭ゴールを果たしたのだった。
過去2年のこのレースだけでなく、GⅠには計8度挑んで届かなかったダノンスマッシュ。だが昨年末に香港スプリントを勝利、今度は国内でも結果を出して、GⅠの壁を打ち破るどころか、一気にスプリント路線の絶対的存在へと昇り詰めることとなった。
香港スプリントも高松宮記念も父ロードカナロアに続く親子制覇。そのロードカナロアは短距離重賞9勝、ダノンスマッシュは8勝目となる。
今後については「進むべきところを順調に歩んでほしい」と川田騎手。その「進むべきところ」とは、間違いなく、父を超えるための道のりとなるはずだ。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | ダノンスマッシュ | 牡6 | 57.0 | 川田 将雅 | 1:09.2 |
|
34.3 | 472(+3) | 安田 隆行 | 2 | ||
2 | 16 | レシステンシア | 牝4 | 55.0 | 浜中 俊 | 1:09.2 | クビ |
|
34.5 | 506(-2) | 松下 武士 | 1 | |
3 | 9 | インディチャンプ | 牡6 | 57.0 | 福永 祐一 | 1:09.3 | クビ |
|
34.5 | 478(-6) | 音無 秀孝 | 3 | |
4 | 13 | トゥラヴェスーラ | 牡6 | 57.0 | 鮫島 克駿 | 1:09.4 | 3/4 |
|
34.4 | 476(-6) | 高橋 康之 | 16 | |
5 | 4 | モズスーパーフレア | 牝6 | 55.0 | 松若 風馬 | 1:09.5 | 1/2 |
|
35.4 | 498(-2) | 音無 秀孝 | 6 | |
6 | 17 | サウンドキアラ | 牝6 | 55.0 | 松山 弘平 | 1:09.6 | 3/4 |
|
34.8 | 462(+6) | 安達 昭夫 | 7 | |
7 | 8 | エイティーンガール | 牝5 | 55.0 | 酒井 学 | 1:09.6 | クビ |
|
34.3 | 452(+2) | 飯田 祐史 | 12 | |
8 | 15 | マルターズディオサ | 牝4 | 55.0 | 田辺 裕信 | 1:09.6 | アタマ |
|
34.5 | 452(+2) | 手塚 貴久 | 9 | |
9 | 12 | セイウンコウセイ | 牡8 | 57.0 | 幸 英明 | 1:09.7 | クビ |
|
35.2 | 504(+4) | 上原 博之 | 13 | |
10 | 18 | ミッキーブリランテ | 牡5 | 57.0 | 和田 竜二 | 1:09.8 | 3/4 |
|
34.7 | 480(+4) | 矢作 芳人 | 11 | |
11 | 5 | ダイメイフジ | 牡7 | 57.0 | 菱田 裕二 | 1:09.8 | ハナ |
|
34.6 | 532(+10) | 森田 直行 | 18 | |
12 | 6 | ダノンファンタジー | 牝5 | 55.0 | 藤岡 佑介 | 1:10.0 | 1 |
|
35.6 | 470(-6) | 中内田 充正 | 8 | |
13 | 7 | アストラエンブレム | せん8 | 57.0 | 杉原 誠人 | 1:10.1 | 1/2 |
|
34.9 | 486(0) | 小島 茂之 | 17 | |
14 | 10 | ラウダシオン | 牡4 | 57.0 | M.デムーロ | 1:10.1 | アタマ |
|
35.6 | 512(0) | 斉藤 崇史 | 5 | |
15 | 11 | カツジ | 牡6 | 57.0 | 中井 裕二 | 1:10.2 | 3/4 |
|
35.5 | 506(+2) | 池添 兼雄 | 14 | |
16 | 1 | アウィルアウェイ | 牝5 | 55.0 | 吉田 隼人 | 1:10.4 | 1 1/4 |
|
35.0 | 480(+4) | 高野 友和 | 15 | |
17 | 3 | ライトオンキュー | 牡6 | 57.0 | 横山 典弘 | 1:10.9 | 3 |
|
36.3 | 510(+4) | 昆 貢 | 4 | |
18 | 2 |
レッドアンシェル
|
牡7 | 57.0 | 池添 謙一 | 1:11.3 | 2 1/2 |
|
36.7 | 480(+4) | 庄野 靖志 | 10 |
ハロンタイム | 12.2 - 10.7 - 11.2 - 11.5 - 11.6 - 12.0 |
---|---|
上り | 4F 46.3 - 3F 35.1 |
3コーナー | 4(6,10,12)2(3,11,16,17)14(9,13)(18,15)5(7,8)1 |
---|---|
4コーナー | 4,6(10,12)(2,3)(11,16)(9,14,17)13(18,15)(7,5)8,1 |
勝馬 | ダノンスマッシュ [牡6・鹿毛] 父:ロードカナロア 母:スピニングワイルドキャット |
---|---|
馬主 | 株式会社ダノックス |
生産地 | 北海道日高郡新ひだか町 |
生産牧場 | ケイアイファーム |
戦績 | 23戦11勝 (内中央) 21戦10勝 (内海外) 2戦1勝 |
獲得賞金 | 759,148,300円 (内中央) 584,353,000円 (内海外) 174,795,300円 |
主な勝鞍 | 重賞8勝目 2018年 京阪杯(GⅢ) 2019年 シルクロードステークス(GⅢ) 2019年 キーンランドカップ(GⅢ) 2020年 夕刊フジ賞オーシャンステークス(GⅢ) 2020年 京王杯スプリングカップ(GⅡ) 2020年 産経賞セントウルステークス(GⅡ) 2020年 香港スプリント(G1) |
騎手 | 川田 将雅:2勝目 2018年 ファインニードル |
調教師 | 安田 隆行:3勝目 2012年 カレンチャン 2013年 ロードカナロア |