2022年 重賞レース一覧スプリンターズステークス
秋のGⅠシーズン開幕戦・スプリンターズS(GⅠ)には、セントウルSで短距離重賞6勝目をマークしたメイケイエール、サマースプリントシリーズのチャンピオンに輝いたナムラクレア、NHKマイルC勝ちのあるシュネルマイスター、CBC賞で1分5秒8の驚異的なレコードを叩き出した快速テイエムスパーダ、スプリントGⅠ春秋制覇を目指す高松宮記念勝ち馬ナランフレグらが集まった。
これらを完封してみせたのが、8番人気の伏兵ジャンダルムだ。
先手主張のファストフォースを強引に交わしたテイエムスパーダが、前半3ハロン32秒7のペースで飛ばす。メイケイエールとナムラクレアは好位の外で機をうかがい、シュネルマイスターとナランフレグは後方に構える展開だ。
好スタートを切ったジャンダルムは、鞍上・荻野極騎手が「先行有利の馬場で、いい枠(2番ゲート)を引けた。スムーズに競馬を運ぶことが第一だった」と振り返ったように、気負うことなく3番手を追走。3コーナー過ぎからジワリと進出し、前2頭の間を割るようにして4コーナーを回り切ると、直線では早め先頭から押し切りを狙う策に出た。
「手応え通り、しっかり伸びてくれた」と荻野騎手。力強いラストスパートを披露したジャンダルムは、2着争いを繰り広げながら背後に迫るウインマーベル、ナランフレグ、ダイアトニック、ナムラクレアらをクビ差凌ぎ切って勝利を飾るのだった。
ジャンダルムの母ビリーヴは2002年のこのレースの勝ち馬。レース史上初の母子制覇を成し遂げたことになる。昨年の当レースでは11着、今春の高松宮記念も11着、前走の北九州記念は17着など、2桁着順に敗れることも多いジャンダルムだが、そうした苦い経験を糧に、あるいは体内に流れる偉大な血を開花させて、7歳にして初めてつかんだGⅠタイトルである。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 2 |
ジャンダルム
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牡7 | 57.0 | 荻野 極 | 1:07.8 |
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34.6 | 508(-2) | 池江 泰寿 | 8 | ||
2 | 7 |
ウインマーベル
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牡3 | 55.0 | 松山 弘平 | 1:07.8 | クビ |
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34.1 | 468(0) | 深山 雅史 | 7 | |
3 | 6 | ナランフレグ | 牡6 | 57.0 | 丸田 恭介 | 1:08.0 | 3/4 |
|
33.9 | 490(0) | 宗像 義忠 | 5 | |
4 | 4 | ダイアトニック | 牡7 | 57.0 | 岩田 康誠 | 1:08.0 | クビ |
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34.6 | 478(0) | 安田 隆行 | 10 | |
5 | 9 | ナムラクレア | 牝3 | 53.0 | 浜中 俊 | 1:08.0 | アタマ |
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34.5 | 466(-4) | 長谷川 浩大 | 2 | |
6 | 5 | エイティーンガール | 牝6 | 55.0 | 秋山 真一郎 | 1:08.1 | クビ |
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34.3 | 452(-2) | 飯田 祐史 | 14 | |
7 | 11 | トゥラヴェスーラ | 牡7 | 57.0 | 鮫島 克駿 | 1:08.1 | クビ |
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34.2 | 482(-8) | 高橋 康之 | 11 | |
8 | 16 | マリアズハート | 牝6 | 55.0 | 菊沢 一樹 | 1:08.3 | 3/4 |
|
33.9 | 502(-12) | 菊沢 隆徳 | 15 | |
9 | 15 | シュネルマイスター | 牡4 | 57.0 | 横山 武史 | 1:08.3 | アタマ |
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34.4 | 490(0) | 手塚 貴久 | 3 | |
10 | 8 |
ファストフォース
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牡6 | 57.0 | 団野 大成 | 1:08.3 | クビ |
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35.5 | 520(-2) | 西村 真幸 | 12 | |
11 | 12 | ヴェントヴォーチェ | 牡5 | 57.0 | 西村 淳也 | 1:08.4 | 1/2 |
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34.7 | 518(0) | 牧浦 充徳 | 9 | |
12 | 3 |
メイショウミモザ
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牝5 | 55.0 | 丹内 祐次 | 1:08.5 | 1/2 |
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35.1 | 448(-6) | 池添 兼雄 | 13 | |
13 | 10 | タイセイビジョン | 牡5 | 57.0 | 福永 祐一 | 1:08.5 | クビ |
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34.4 | 470(-6) | 西村 真幸 | 6 | |
14 | 13 | メイケイエール | 牝4 | 55.0 | 池添 謙一 | 1:08.7 | 1 1/4 |
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35.4 | 482(-2) | 武 英智 | 1 | |
15 | 1 | テイエムスパーダ | 牝3 | 53.0 | 国分 恭介 | 1:08.8 | 3/4 |
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36.1 | 490(+2) | 五十嵐 忠男 | 4 | |
16 | 14 | ラヴィングアンサー | 牡8 | 57.0 | 菱田 裕二 | 1:08.9 | 1/2 |
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34.3 | 502(-2) | 石坂 公一 | 16 |
ハロンタイム | 11.9 - 10.1 - 10.7 - 11.4 - 11.4 - 12.3 |
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上り | 4F 45.8 - 3F 35.1 |
3コーナー | 1,8-2,13(3,4)9(7,12)5(11,15)(6,10)16,14 |
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4コーナー | 1(2,8)(3,13)(4,9)5(7,12)11(6,15)10,16,14 |
勝馬 | (外)ジャンダルム [牡7・黒鹿毛] 父:Kitten's Joy 母:Believe |
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馬主 | 前田 幸治氏 |
生産地 | アメリカ |
Breeder | North Hills Co. Limited |
戦績 | 29戦7勝 |
獲得賞金 | 415,512,000円 |
主な勝鞍 | 重賞3勝目 2017年 デイリー杯2歳ステークス(GⅡ) 2022年 夕刊フジ賞オーシャンステークス(GⅢ) |
騎手 | 荻野 極:初勝利 |
調教師 | 池江 泰寿:初勝利 |