2019年 重賞レース一覧スプリンターズステークス
秋のGⅠ開幕戦・スプリンターズS(GⅠ)。ゲートが開くと、まずハナを切ったのはモズスーパーフレアだ。今春、カーバンクルS、オーシャンSと中山・芝1200メートルで逃げて2連勝を飾った快速馬が、ここでも15頭を引き連れて飛ばす。高松宮記念に続くスプリントGⅠ連覇を狙って、ミスターメロディが外からジリジリと進出。馬群の内からスルスルと上がっていくのは、この1年でスプリント重賞3勝をマークしている1番人気ダノンスマッシュだ。
その後ろに構えたのは、差のない2番人気を背負うタワーオブロンドン。最大のライバルとにらんでいたダノンスマッシュを右前方に見る絶好の位置につけると、4コーナーでは相手の外へ被せる形でポジションを上げていく。
「スプリントでだんだん強くなった」と鞍上クリストフ・ルメール騎手が振り返るように、今夏のタワーオブロンドンは、初めて1200メートル戦を走った函館スプリントSが3着、キーンランドCは2着、そして前走・セントウルSではレコード勝ちと、使われるごとに走りっぷりを良化させてきた。現在の上昇度と充実度そのままに、スムーズなレース運びを完遂したタワーオブロンドンは、直線、一気にアクセルを踏み込む。
「馬場が速いので後ろからでは心配だったけれど、直線はずっと伸びてくれたね」
力強いストライドを繰り出したタワーオブロンドンは、一完歩ずつ前との差を詰めていくと、最後には内ラチ沿いで粘るモズスーパーフレアを半馬身かわし、遅れてスパートに入ったダノンスマッシュも3着に封じ込んで、堂々の1着ゴールを果たす。
一昨年は朝日杯フューチュリティS3着、昨年はアーリントンC勝利、4歳となった今年は京王杯スプリングCレコード勝ちと素質の片りんをたびたび見せてきたタワーオブロンドン。その能力が、芝1200メートルという舞台でさらに上昇、遂にスプリント界の頂点へと躍り出たのである。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師 | 単勝人気 |
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1 | 8 | タワーオブロンドン | 牡4 | 57.0 | C.ルメール | 1:07.1 |
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33.5 | 514(-2) | 藤沢 和雄 | 2 | ||
2 | 7 | モズスーパーフレア | 牝4 | 55.0 | 松若 風馬 | 1:07.2 | 1/2 |
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34.4 | 502(-4) | 音無 秀孝 | 3 | |
3 | 2 | ダノンスマッシュ | 牡4 | 57.0 | 川田 将雅 | 1:07.2 | クビ |
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33.7 | 470(-8) | 安田 隆行 | 1 | |
4 | 13 | ミスターメロディ | 牡4 | 57.0 | 福永 祐一 | 1:07.4 | 1 |
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34.1 | 502(+6) | 藤原 英昭 | 6 | |
5 | 5 | レッツゴードンキ | 牝7 | 55.0 | 岩田 康誠 | 1:07.5 | 1/2 |
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33.4 | 490(-12) | 梅田 智之 | 9 | |
6 | 12 | ダイメイプリンセス | 牝6 | 55.0 | 秋山 真一郎 | 1:07.5 | ハナ |
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34.0 | 504(0) | 森田 直行 | 12 | |
7 | 14 | ハッピーアワー | 牡3 | 55.0 | 横山 典弘 | 1:07.6 | 3/4 |
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33.1 | 434(-12) | 武 幸四郎 | 13 | |
8 | 6 | ノーワン | 牝3 | 53.0 | 内田 博幸 | 1:07.8 | 1 1/4 |
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33.9 | 468(-6) | 笹田 和秀 | 14 | |
9 | 4 | リナーテ | 牝5 | 55.0 | 三浦 皇成 | 1:07.9 | 1/2 |
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34.0 | 486(-2) | 須貝 尚介 | 5 | |
10 | 1 | アレスバローズ | 牡7 | 57.0 | 菱田 裕二 | 1:08.0 | 3/4 |
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33.9 | 484(-8) | 角田 晃一 | 11 | |
11 | 15 | イベリス | 牝3 | 53.0 | 浜中 俊 | 1:08.0 | クビ |
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34.8 | 464(0) | 角田 晃一 | 10 | |
12 | 3 | セイウンコウセイ | 牡6 | 57.0 | 幸 英明 | 1:08.1 | 3/4 |
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34.9 | 500(-2) | 上原 博之 | 8 | |
13 | 9 | ディアンドル | 牝3 | 53.0 | 藤岡 佑介 | 1:08.6 | 3 |
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35.1 | 488(+2) | 奥村 豊 | 4 | |
14 | 11 | マルターズアポジー | 牡7 | 57.0 | 丸山 元気 | 1:08.7 | 3/4 |
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35.7 | 536(+6) | 堀井 雅広 | 15 | |
15 | 10 | ラブカンプー | 牝4 | 55.0 | 酒井 学 | 1:08.8 | クビ |
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35.4 | 436(+2) | 森田 直行 | 16 | |
16 | 16 | ファンタジスト | 牡3 | 55.0 | 武 豊 | 1:09.3 | 3 |
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36.3 | 482(0) | 梅田 智之 | 7 |
ハロンタイム | 11.9 - 10.1 - 10.8 - 11.3 - 11.2 - 11.8 |
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上り | 4F 45.1 - 3F 34.3 |
3コーナー | 7(11,16)(3,15,13)(2,9,10,12)8(4,6)(1,5)-14 |
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4コーナー | 7-(11,16,13)(3,15,12)(2,8)(9,10,4,6)(1,5)-14 |
勝馬 | タワーオブロンドン [牡4・鹿毛] 父:Raven's Pass 母:スノーパイン |
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馬主 | ゴドルフィン |
生産地 | 北海道沙流郡日高町 |
生産牧場 | ダーレー・ジャパン・ファーム 有限会社 |
戦績 | 14戦7勝 |
獲得賞金 | 397,470,000円 |
主な勝鞍 | 重賞5勝目 2017年 京王杯2歳ステークス(GⅡ) 2018年 アーリントンカップ(GⅢ) 2019年 京王杯スプリングカップ(GⅡ) 2019年 産経賞セントウルステークス(GⅡ) |
騎手 | C.ルメール 初勝利 |
調教師 | 藤沢 和雄:2勝目 1997年 タイキシャトル |