2019年 重賞レース一覧秋華賞
桜の女王グランアレグリアと樫の女王ラヴズオンリーユーはともに不在。第三冠の秋華賞(GⅠ)は、クラシック好走馬、あるいは春からの巻き返しを誓う馬たち、そして夏に力をつけてきた面々によって争われることとなった。
桜花賞5着のビーチサンバとオークス9着のコントラチェックが隊列を牽引し、1000メートル通過58秒3と稍重にしては速いラップが刻まれる。桜花賞4着・オークス5着でローズSではレコード勝ちを決めたダノンファンタジー、紫苑S1着のパッシングスルーらが続き、オークス2着馬カレンブーケドールはその直後。2勝クラスで古馬を一蹴したエスポワールやデビューから3連勝中のサトノダムゼルらは後方に控える形となった。
阪神ジュベナイルフィリーズ2着、桜花賞とオークスは3着と、これまでもっとも悔しい思いをしてきた馬クロノジェネシスは、先行集団を見る6から7番手。「後手だけは踏まず、流れに乗っていきたかった」と鞍上・北村友一騎手が語った通りの位置で、春のライバルたちを射程圏に捉えながら、手応えよく3コーナー、4コーナーと駆けていく。
直線。「自信を持って追い出した」というクロノジェネシスの末脚が火を噴く。それはオークス以来のぶっつけとは思えぬほど鋭いスパートだった。
内で粘るビーチサンバと、そこへ迫るダノンファンタジー。が、クロノジェネシスの勢いは完全にそれらを凌駕していた。一気に先頭へ躍り出ると、そこからも、食い下がるカレンブーケドールを突き放すように力強く伸びて、最後は2馬身差をつけてのゴールだ。
「ずっとコンビを組んできた馬。春は結果を出せなかったので、絶対に勝つという気持ちだった」と北村騎手。その執念、ここまで4着以下のないポテンシャルの高さ、そして5か月ぶりの実戦ながら、それを跳ね返す仕上がりの良さでつかんだ、悲願のGⅠ初制覇である。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師 | 単勝人気 |
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1 | 5 | クロノジェネシス | 牝3 | 55.0 | 北村 友一 | 1:59.9 |
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36.1 | 452(+20) | 斉藤 崇史 | 4 | ||
2 | 8 | カレンブーケドール | 牝3 | 55.0 | 津村 明秀 | 2:00.2 | 2 |
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36.2 | 464(0) | 国枝 栄 | 2 | |
3 | 14 | シゲルピンクダイヤ | 牝3 | 55.0 | 和田 竜二 | 2:00.4 | 1 1/2 |
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35.6 | 464(+4) | 渡辺 薫彦 | 10 | |
4 | 9 | シャドウディーヴァ | 牝3 | 55.0 | 松山 弘平 | 2:00.5 | 1/2 |
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36.3 | 474(+2) | 斎藤 誠 | 13 | |
5 | 7 | ビーチサンバ | 牝3 | 55.0 | 福永 祐一 | 2:00.5 | クビ |
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37.0 | 476(+2) | 友道 康夫 | 6 | |
6 | 6 | ローズテソーロ | 牝3 | 55.0 | 横山 典弘 | 2:00.7 | 1 |
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36.1 | 450(+2) | 金成 貴史 | 14 | |
7 | 3 | ブランノワール | 牝3 | 55.0 | 浜中 俊 | 2:00.9 | 1 1/4 |
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37.2 | 442(-4) | 須貝 尚介 | 11 | |
8 | 1 | ダノンファンタジー | 牝3 | 55.0 | 川田 将雅 | 2:01.0 | 1/2 |
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37.3 | 464(+6) | 中内田 充正 | 1 | |
9 | 17 | エスポワール | 牝3 | 55.0 | A.シュタルケ | 2:01.0 | アタマ |
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36.8 | 478(0) | 角居 勝彦 | 3 | |
10 | 16 | パッシングスルー | 牝3 | 55.0 | 戸崎 圭太 | 2:01.1 | クビ |
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37.3 | 470(-6) | 黒岩 陽一 | 9 | |
11 | 10 | シェーングランツ | 牝3 | 55.0 | 武 豊 | 2:01.7 | 3 1/2 |
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37.0 | 468(+10) | 藤沢 和雄 | 12 | |
12 | 4 | トゥーフラッシー | 牝3 | 55.0 | 幸 英明 | 2:01.8 | 1/2 |
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36.8 | 462(0) | 高市 圭二 | 17 | |
13 | 13 | サトノダムゼル | 牝3 | 55.0 | M.デムーロ | 2:01.9 | 1/2 |
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37.4 | 444(-4) | 堀 宣行 | 7 | |
14 | 18 | シングフォーユー | 牝3 | 55.0 | 藤岡 佑介 | 2:01.9 | クビ |
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37.0 | 460(-2) | 牧 光二 | 15 | |
15 | 15 | コントラチェック | 牝3 | 55.0 | C.ルメール | 2:02.0 | 3/4 |
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38.4 | 464(+4) | 藤沢 和雄 | 5 | |
16 | 11 | フェアリーポルカ | 牝3 | 55.0 | 三浦 皇成 | 2:02.4 | 2 1/2 |
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38.5 | 488(-2) | 西村 真幸 | 8 | |
17 | 12 | レッドアネモス | 牝3 | 55.0 | 藤岡 康太 | 2:05.1 | 大差 |
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40.9 | 492(+18) | 友道 康夫 | 16 | |
取消 | 2 | メイショウショウブ | 牝3 | 55.0 | 池添 謙一 |
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池添 兼雄 |
ハロンタイム | 12.3 - 10.7 - 11.6 - 11.8 - 11.9 - 12.7 - 12.5 - 12.0 - 12.3 - 12.1 |
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上り | 4F 48.9 - 3F 36.4 |
1コーナー | (7,*15)(1,16)12(3,5,8,11)(6,13)(9,17)14(4,18)10 |
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2コーナー | (*7,15)-(1,16)(3,12)5(8,11)9,6-(13,17)14(4,18)10 |
3コーナー | 7,15(3,1)(5,16)11(8,12)9,17-(6,13)14(18,10)4 |
4コーナー | 7(15,1)3(5,16)(8,9,11)17(14,13)(6,12,10)4,18 |
返還馬番 2番 返還同枠 1枠
勝馬 | クロノジェネシス [牝3・芦毛] 父:バゴ 母:クロノロジスト |
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馬主 | 有限会社 サンデーレーシング |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 7戦4勝 |
獲得賞金 | 249,934,000円 |
主な勝鞍 | 重賞2勝目 2019年 デイリー杯クイーンカップ(GⅢ) |
騎手 | 北村 友一:初勝利 |
調教師 | 斉藤 崇史:初勝利 |