2019年 重賞レース一覧皐月賞
皐月賞(GⅠ)で1番人気に推されたのはサートゥルナーリアだった。ここまで新馬戦、萩S、ホープフルSと、いずれも“一瞬にして馬群の中から突き抜け、最後は余裕でゴール”というレースぶりで3連勝中。父はアーモンドアイらを送り出したロードカナロア、母は日米オークス制覇のシーザリオ、兄にはGⅠウィナーのエピファネイアやリオンディーズがいて血統も超一流だ。3か月半ぶりの実戦、ライバルの多くとは未対戦など懸念を抱えながらも単勝オッズは1.7倍と断然。そしてサートゥルナーリアは、あらゆる不安を一蹴し、その素質の高さを見せつけることになる。
レースを先導したのは毎日杯勝ち馬ランスオブプラーナ。共同通信杯を差し切った3番人気ダノンキングリーが好位の内につけ、昨年の2歳王者で2番人気のアドマイヤマーズや、若葉S完勝で4番人気のヴェロックスが続く。サートゥルナーリアも好スタートを決めて6から7番手の外へ。初めてサートゥルナーリアの手綱を託されたクリストフ・ルメール騎手は「調教がいい感じだったので自信を持って乗った」と、落ち着いて追走する。
やがて直線。外から押し上げたヴェロックスが早め先頭に立つと、これを目標にサートゥルナーリアもスパート。さらに最内からはダノンキングリーが脚を伸ばし、ゴール前は3頭が横一線の追い比べとなる。この勝負をアタマ差で制したのがサートゥルナーリアだ。「いい反応。直線でもずっと動いていた」とルメール騎手が振り返ったように、鋭さと持続力を併せ持つ末脚が炸裂、デビュー4連勝で第一冠制覇を成し遂げる。
桜花賞のグランアレグリアに続き、サートゥルナーリアもまた年明け初戦での優勝。平成最後の3歳クラシックは、セオリーを覆す決着で幕を閉じたのだった。
「休み明けだったので、まだ100%ではない。日本ダービーにはトップコンディションで出られるでしょう」とルメール騎手。もし完全に仕上げられたなら、どれだけのパフォーマンスを見せてくれるのか。続く第二冠、第三冠が楽しみになる。そんな勝利だったともいえるだろう。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師 | 単勝人気 |
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1 | 12 | サートゥルナーリア | 牡3 | 57.0 | C.ルメール | 1:58.1 |
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34.1 | 496(-4) | 角居 勝彦 | 1 | ||
2 | 7 | ヴェロックス | 牡3 | 57.0 | 川田 将雅 | 1:58.1 | アタマ |
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34.4 | 478(-4) | 中内田 充正 | 4 | |
3 | 4 | ダノンキングリー | 牡3 | 57.0 | 戸崎 圭太 | 1:58.1 | ハナ |
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34.5 | 450(-4) | 萩原 清 | 3 | |
4 | 1 | アドマイヤマーズ | 牡3 | 57.0 | M.デムーロ | 1:58.5 | 2 |
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34.9 | 470(-8) | 友道 康夫 | 2 | |
5 | 6 | クラージュゲリエ | 牡3 | 57.0 | 横山 典弘 | 1:58.7 | 1 1/2 |
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34.7 | 490(+2) | 池江 泰寿 | 14 | |
6 | 16 | タガノディアマンテ | 牡3 | 57.0 | 田辺 裕信 | 1:58.9 | 1 1/4 |
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34.4 | 460(-4) | 鮫島 一歩 | 15 | |
7 | 11 | ラストドラフト | 牡3 | 57.0 | A.シュタルケ | 1:59.0 | 1/2 |
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34.8 | 452(0) | 戸田 博文 | 10 | |
8 | 17 | アドマイヤジャスタ | 牡3 | 57.0 | 岩田 康誠 | 1:59.0 | アタマ |
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34.5 | 508(0) | 須貝 尚介 | 11 | |
9 | 14 | ダディーズマインド | 牡3 | 57.0 | 宮崎 北斗 | 1:59.2 | 1 1/2 |
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35.8 | 478(-4) | 青木 孝文 | 17 | |
10 | 18 | ナイママ | 牡3 | 57.0 | 柴田 大知 | 1:59.3 | 1/2 |
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34.6 | 458(+8) | 武藤 善則 | 18 | |
11 | 13 | ブレイキングドーン | 牡3 | 57.0 | 福永 祐一 | 1:59.3 | アタマ |
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34.9 | 498(0) | 中竹 和也 | 13 | |
12 | 10 | シュヴァルツリーゼ | 牡3 | 57.0 | 石橋 脩 | 1:59.7 | 2 |
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35.5 | 478(-10) | 堀 宣行 | 7 | |
13 | 3 | ファンタジスト | 牡3 | 57.0 | 武 豊 | 1:59.7 | アタマ |
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35.8 | 480(-4) | 梅田 智之 | 5 | |
14 | 2 | サトノルークス | 牡3 | 57.0 | 池添 謙一 | 1:59.7 | ハナ |
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35.3 | 466(-6) | 池江 泰寿 | 8 | |
15 | 9 | メイショウテンゲン | 牡3 | 57.0 | 三浦 皇成 | 1:59.7 | ハナ |
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34.9 | 454(-4) | 池添 兼雄 | 9 | |
16 | 15 | クリノガウディー | 牡3 | 57.0 | 藤岡 佑介 | 2:00.0 | 2 |
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36.5 | 488(-6) | 藤沢 則雄 | 16 | |
17 | 8 | ニシノデイジー | 牡3 | 57.0 | 勝浦 正樹 | 2:00.1 | 3/4 |
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35.9 | 486(-10) | 高木 登 | 6 | |
18 | 5 | ランスオブプラーナ | 牡3 | 57.0 | 松山 弘平 | 2:00.8 | 4 |
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37.4 | 468(+6) | 本田 優 | 12 |
ハロンタイム | 12.3 - 10.5 - 12.0 - 11.8 - 12.5 - 12.1 - 12.2 - 11.7 - 11.6 - 11.4 |
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上り | 4F 46.9 - 3F 34.7 |
1コーナー | 5(14,15)4,7(1,6,12)11(3,2,8)10-(13,18)-(17,16)-9 |
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2コーナー | 5,14(4,15)(1,7)(3,6,12)(11,8)(10,2)-(13,18)(17,16)-9 |
3コーナー | (*5,14)15(4,1,7)(3,6,12)(10,11,8)(13,2)(17,16)(18,9) |
4コーナー | (5,*14,15)7(4,1)12(3,6)(10,11,8,16)(13,17,2,18)-9 |
勝馬 | サートゥルナーリア [牡3・黒鹿毛] 父:ロードカナロア 母:シーザリオ |
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馬主 | 有限会社 キャロットファーム |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 4戦4勝 |
獲得賞金 | 227,157,000円 |
主な勝鞍 | 重賞2勝目 2018年 ホープフルステークス(GⅠ) |
騎手 | C.ルメール:初勝利 |
調教師 | 角居 勝彦:2勝目 2010年 ヴィクトワールピサ |