2021年 重賞レース一覧大阪杯
昨年のクラシック三冠馬コントレイルか、それとも短距離GⅠ・3連勝中のグランアレグリアか、あるいはサリオスが雪辱を果たすのか。注目の一戦となった大阪杯(GⅠ)。だがレースを制したのは、ここがGⅠ初挑戦の4歳牝馬、レイパパレだ。
午後から雨が降り出して、阪神の芝は“重”のコンディション。「この馬場と相手関係を考えたうえで」と、川田将雅騎手はレイパパレを隊列の先頭へと導く。サリオスが好位をキープし、グランアレグリアは先行勢を見る5番手。コントレイルはその後ろ、中団に位置することとなった。
レイパパレは淡々とラップを刻み、1000メートル通過は59秒8。この馬場にしては速いペースとも思えたが、川田騎手いわく「力みすぎてはいない」と悠々の逃走だ。4コーナーでは馬群の外からグランアレグリアとコントレイルが押し上げてきたものの、レイパパレは手応え十分に直線へと向かう。
ここでレイパパレは、少しでも状態のいいコースを選ぼうと馬場の真ん中へ持ち出される。そこからはゴールまで一直線。内ラチ沿いでサリオスが粘り、外ではグランアレグリアとコントレイルが懸命の競り合いを見せるが、レイパパレはこれらを力強く突き放していく。結局最後は、猛然と追い込んだモズベッロに4馬身差、川田騎手も「不安の方が大きかったけれど、あっさりと克服してくれた」とうなるほどの完勝となったのである。
秋華賞に出ていればデアリングタクトの牝馬三冠を脅かしていたはず、ともささやかれる素質馬レイパパレが、その期待に応え、新馬戦からの連勝を“6”へと伸ばすとともにGⅠ初挑戦初制覇も達成。とどまることを知らない快進撃だ。いったい誰がこの馬にストップをかけるのか、今後のGⅠ戦線に新たな楽しみをプラスしてくれる、ニューヒロインの誕生である。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 8 | レイパパレ | 牝4 | 55.0 | 川田 将雅 | 2:01.6 |
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36.8 | 422(-2) | 高野 友和 | 4 | ||
2 | 1 | モズベッロ | 牡5 | 57.0 | 池添 謙一 | 2:02.3 | 4 |
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36.8 | 486(+2) | 森田 直行 | 6 | |
3 | 7 | コントレイル | 牡4 | 57.0 | 福永 祐一 | 2:02.5 | 3/4 |
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37.4 | 472(+16) | 矢作 芳人 | 1 | |
4 | 12 | グランアレグリア | 牝5 | 55.0 | C.ルメール | 2:02.5 | クビ |
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37.4 | 496(-6) | 藤沢 和雄 | 2 | |
5 | 2 | サリオス | 牡4 | 57.0 | 松山 弘平 | 2:02.7 | 1 1/4 |
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37.7 | 538(0) | 堀 宣行 | 3 | |
6 | 10 | カデナ | 牡7 | 57.0 | 鮫島 克駿 | 2:03.0 | 1 3/4 |
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37.2 | 484(+8) | 中竹 和也 | 11 | |
7 | 3 | アーデントリー | 牡5 | 57.0 | 和田 竜二 | 2:03.3 | 2 |
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37.7 | 460(+4) | 川村 禎彦 | 12 | |
8 | 4 | ブラヴァス | 牡5 | 57.0 | 三浦 皇成 | 2:04.0 | 4 |
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38.2 | 488(-4) | 友道 康夫 | 10 | |
9 | 13 | アドマイヤビルゴ | 牡4 | 57.0 | 岩田 望来 | 2:04.1 | 1/2 |
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38.6 | 428(0) | 友道 康夫 | 7 | |
10 | 5 | ペルシアンナイト | 牡7 | 57.0 | 幸 英明 | 2:04.2 | 1/2 |
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38.4 | 498(-2) | 池江 泰寿 | 9 | |
11 | 9 | クレッシェンドラヴ | 牡7 | 57.0 | 内田 博幸 | 2:04.7 | 3 |
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39.3 | 498(-2) | 林 徹 | 8 | |
12 | 6 | ワグネリアン | 牡6 | 57.0 | 吉田 隼人 | 2:05.2 | 3 |
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39.9 | 472(0) | 友道 康夫 | 5 | |
13 | 11 | ハッピーグリン | 牡6 | 57.0 | 団野 大成 | 2:11.9 | 大差 |
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45.6 | 466(-6) | 森 秀行 | 13 |
ハロンタイム | 12.4 - 11.1 - 12.1 - 12.1 - 12.1 - 12.8 - 12.2 - 12.1 - 11.6 - 13.1 |
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上り | 4F 49.0 - 3F 36.8 |
1コーナー | (*8,11)(2,6)12,9,13,3,7,1,4,10-5 |
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2コーナー | 8,11(2,6)12,9,13,3,7,1,4,10-5 |
3コーナー | 8,2(11,6)12(9,7)13(3,1)(10,4)5 |
4コーナー | 8(2,12,7)-1(9,6)(3,13,5)(10,4)=11 |
勝馬 | レイパパレ [牝4・鹿毛] 父:ディープインパクト 母:シェルズレイ |
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馬主 | 有限会社 キャロットファーム |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 6戦6勝 |
獲得賞金 | 226,517,000円 |
主な勝鞍 | 重賞2勝目 2020年 チャレンジカップ(GⅢ) |
騎手 | 川田 将雅:初勝利 |
調教師 | 高野 友和:初勝利 |