2020年 重賞レース一覧マイルチャンピオンシップ
京都競馬場整備工事のため、史上初めて阪神競馬場での開催となったマイルチャンピオンシップ(GⅠ)には、昨年の朝日杯フューチュリティS勝ち馬サリオスと、阪神ジュベナイルフィリーズで2歳コースレコードを叩き出したレシステンシア、連覇を目指すインディチャンプ、マイルGⅠ3勝のアドマイヤマーズ、NHKマイルC覇者ラウダシオンらが集った。
その豪華メンバーの中で、単勝オッズ1.6倍という揺るぎない信頼を集めた存在がいた。アーモンドアイを完封した安田記念、大外から豪快に突き抜けたスプリンターズS、目下GⅠを2連勝中と充実ぶりが光るグランアレグリアだ。
レシステンシアが先導し、ラウダシオンやアドマイヤマーズが続いた隊列は800メートル通過46秒9のラップを刻む。グランアレグリアは先行馬群の中。「いいスタートから、いいポジションを取れて、リラックスして走れた」と鞍上クリストフ・ルメール騎手が振り返る絶好の位置取りだ。
だが、この大本命にピンチが訪れる。4コーナーから直線にかけて外からインディチャンプの進出を許し、前に入られたのだ。
「マークされるのも競馬。ここは我慢。この馬が強いことはよく知っている」
ルメール騎手の自信はパートナーにも伝わり、形となって現れる。残り150メートル、ようやく外にスペースを見つけたグランアレグリアとルメール騎手のコンビは、そこからスパート。強烈な末脚を繰り出すと、前で競り合うインディチャンプとアドマイヤマーズを一瞬にして交わし去り、先頭でゴールを駆け抜けたのである。
4分の3馬身差という着差以上の強さでGⅠ3連勝を果たしたグランアレグリア。そのポテンシャルの高さを、あらためて観る者とライバルたちに知らしめた一戦であった。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師 | 単勝人気 |
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1 | 4 | グランアレグリア | 牝4 | 55.0 | C.ルメール | 1:32.0 |
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33.2 | 502(-2) | 藤沢 和雄 | 1 | ||
2 | 8 | インディチャンプ | 牡5 | 57.0 | 福永 祐一 | 1:32.1 | 3/4 |
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33.2 | 472(-8) | 音無 秀孝 | 3 | |
3 | 7 | アドマイヤマーズ | 牡4 | 57.0 | 川田 将雅 | 1:32.2 | クビ |
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33.6 | 484(+2) | 友道 康夫 | 5 | |
4 | 11 | スカーレットカラー | 牝5 | 55.0 | 岩田 康誠 | 1:32.4 | 1 |
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33.3 | 490(+2) | 高橋 亮 | 13 | |
5 | 17 | サリオス | 牡3 | 56.0 | M.デムーロ | 1:32.4 | クビ |
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33.1 | 538(0) | 堀 宣行 | 2 | |
6 | 16 | ヴァンドギャルド | 牡4 | 57.0 | 戸崎 圭太 | 1:32.5 | 1/2 |
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33.3 | 474(+6) | 藤原 英昭 | 8 | |
7 | 15 | ペルシアンナイト | 牡6 | 57.0 | 大野 拓弥 | 1:32.6 | 3/4 |
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33.2 | 500(+10) | 池江 泰寿 | 11 | |
8 | 2 | レシステンシア | 牝3 | 54.0 | 北村 友一 | 1:32.8 | 1 |
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34.3 | 500(+24) | 松下 武士 | 4 | |
9 | 1 | ベステンダンク | 牡8 | 57.0 | 藤岡 佑介 | 1:32.8 | クビ |
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34.0 | 520(-4) | 安達 昭夫 | 16 | |
10 | 14 | サウンドキアラ | 牝5 | 55.0 | 松山 弘平 | 1:32.9 | 1/2 |
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33.7 | 456(-2) | 安達 昭夫 | 7 | |
11 | 5 | メイケイダイハード | 牡5 | 57.0 | 酒井 学 | 1:33.0 | 3/4 |
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33.9 | 550(+10) | 中竹 和也 | 15 | |
12 | 12 | アウィルアウェイ | 牝4 | 55.0 | 藤岡 康太 | 1:33.2 | 3/4 |
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33.9 | 488(+10) | 高野 友和 | 14 | |
13 | 3 | ケイアイノーテック | 牡5 | 57.0 | 津村 明秀 | 1:33.2 | ハナ |
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33.6 | 480(+8) | 平田 修 | 10 | |
14 | 13 | タイセイビジョン | 牡3 | 56.0 | 石橋 脩 | 1:33.2 | アタマ |
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34.2 | 468(0) | 西村 真幸 | 12 | |
15 | 6 | ラウダシオン | 牡3 | 56.0 | 武 豊 | 1:33.2 | アタマ |
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34.6 | 512(+2) | 斉藤 崇史 | 6 | |
16 | 10 | ブラックムーン | 牡8 | 57.0 | 幸 英明 | 1:33.4 | 1 1/4 |
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33.9 | 498(-12) | 西浦 勝一 | 17 | |
17 | 9 | カツジ | 牡5 | 57.0 | 池添 謙一 | 1:34.3 | 5 |
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35.6 | 500(0) | 池添 兼雄 | 9 |
ハロンタイム | 12.5 - 11.0 - 11.4 - 12.0 - 11.6 - 11.0 - 10.8 - 11.7 |
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上り | 4F 45.1 - 3F 33.5 |
3コーナー | 2,6(1,7)(4,9)8(11,5,13)(16,14)(12,17)-10,15,3 |
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4コーナー | 2(6,7)9(1,4,8)(11,5,13)(16,14)(12,17)15(10,3) |
勝馬 | グランアレグリア [牝4・鹿毛] 父:ディープインパクト 母:タピッツフライ |
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馬主 | 有限会社 サンデーレーシング |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 10戦7勝 |
獲得賞金 | 720,215,000円 |
主な勝鞍 | 重賞6勝目 2018年 サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ) 2019年 桜花賞(GⅠ) 2019年 阪神カップ(GⅡ) 2020年 安田記念(GⅠ) 2020年 スプリンターズステークス(GⅠ) |
騎手 | C.ルメール:初勝利 |
調教師 | 藤沢 和雄:5勝目 1993年 シンコウラブリイ 1997年 タイキシャトル 1998年 タイキシャトル 2001年 ゼンノエルシド |