2020年 重賞レース一覧チャンピオンズカップ
チャンピオンズC(GⅠ)では昨年の勝ち馬クリソベリルが断然の人気を集めた。今年初戦のサウジCこそ7着に敗れたものの、その後は帝王賞とJBCクラシックを勝利して国内では8戦無敗。単勝オッズ1.4倍に異論を抱かせない砂の王者である。
この大本命の連覇を許すまじと虎視眈々、逆転を狙う存在がいた。「陣営とプランは練っていた」と鞍上・戸崎圭太騎手が語るチュウワウィザードだ。
東海S勝ち馬エアアルマスの逃げに昨年3着のインティがピタリと続き、クリソベリルも外から無理なく好位を確保。2017年の覇者ゴールドドリーム、3歳代表のカフェファラオ、みやこS快勝のクリンチャーらは中団からの競馬だ。
そんな中、チュウワウィザードは先行集団の直後、「目標になるクリソベリルをマークできた」と戸崎騎手も納得のポジションにつける。
そして直線。先頭に躍り出たインティを目がけて、3番手まで押し上げていたクリソベリルが差を詰めようとする。ここでより力強く伸びたのが、追随するように4コーナーを回ってきたチュウワウィザードだった。
昨年は4着、帝王賞とJBCクラシックは共に3着と、いずれもクリソベリルの後塵を拝したチュウワウィザードだが、ここまで17戦して9勝・2着3回・3着4回、馬券圏外に敗れたのは一度だけだ。戸崎騎手も「追ってしぶとい馬だから」と、その安定したラストスパートを引き出すべく力まかせに追う。
決して期待を裏切らないチュウワウィザードの末脚は、この日も炸裂。一気にクリソベリルを突き放すと、粘るインティを交わし、追い込んだゴールドドリームに2馬身半差をつけてゴールを駆け抜ける。
2019年のJBCクラシックと今年の川崎記念を制しているチュウワウィザードだが、JRAのGⅠは初勝利。大金星とともにつかんだ、嬉しいビッグタイトルである。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 11 | チュウワウィザード | 牡5 | 57.0 | 戸崎 圭太 | 1:49.3 |
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36.4 | 486(+3) | 大久保 龍志 | 4 | ||
2 | 2 | ゴールドドリーム | 牡7 | 57.0 | 和田 竜二 | 1:49.7 | 2 1/2 |
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36.6 | 532(+2) | 平田 修 | 3 | |
3 | 13 | インティ | 牡6 | 57.0 | 武 豊 | 1:49.7 | クビ |
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37.4 | 518(+7) | 野中 賢二 | 10 | |
4 | 15 | クリソベリル | 牡4 | 57.0 | 川田 将雅 | 1:49.9 | 3/4 |
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37.3 | 554(+12) | 音無 秀孝 | 1 | |
5 | 12 | モズアスコット | 牡6 | 57.0 | 横山 武史 | 1:50.0 | 3/4 |
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36.4 | 492(+2) | 矢作 芳人 | 11 | |
6 | 7 | カフェファラオ | 牡3 | 56.0 | C.ルメール | 1:50.2 | 1 |
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37.1 | 504(-6) | 堀 宣行 | 2 | |
7 | 6 | エアスピネル | 牡7 | 57.0 | 福永 祐一 | 1:50.2 | クビ |
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36.6 | 492(-2) | 笹田 和秀 | 12 | |
8 | 1 | タイムフライヤー | 牡5 | 57.0 | 藤岡 佑介 | 1:50.3 | クビ |
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37.1 | 482(+6) | 松田 国英 | 7 | |
9 | 9 | アルクトス | 牡5 | 57.0 | 田辺 裕信 | 1:50.3 | ハナ |
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37.4 | 544(+2) | 栗田 徹 | 9 | |
10 | 4 | エアアルマス | 牡5 | 57.0 | 松山 弘平 | 1:50.4 | 1/2 |
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38.1 | 494(-4) | 池添 学 | 8 | |
11 | 5 | クリンチャー | 牡6 | 57.0 | 三浦 皇成 | 1:50.5 | 1/2 |
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37.2 | 494(+4) | 宮本 博 | 5 | |
12 | 8 | サンライズノヴァ | 牡6 | 57.0 | 松若 風馬 | 1:50.9 | 2 1/2 |
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37.0 | 534(+4) | 音無 秀孝 | 6 | |
13 | 10 | アナザートゥルース | せん6 | 57.0 | M.デムーロ | 1:51.1 | 1 1/4 |
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38.4 | 486(-7) | 高木 登 | 13 | |
14 | 16 |
サトノティターン
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牡7 | 57.0 | 藤岡 康太 | 1:51.6 | 3 |
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37.8 | 592(+8) | 堀 宣行 | 16 | |
15 | 3 | メイショウワザシ | 牡5 | 57.0 | 高倉 稜 | 1:52.8 | 7 |
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39.6 | 542(+6) | 南井 克巳 | 15 | |
16 | 14 | ヨシオ | 牡7 | 57.0 | 亀田 温心 | 1:52.8 | クビ |
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39.9 | 490(+4) | 森 秀行 | 14 |
ハロンタイム | 12.7 - 11.1 - 12.7 - 12.0 - 11.8 - 12.0 - 12.1 - 12.0 - 12.9 |
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上り | 4F 49.0 - 3F 37.0 |
1コーナー | (*4,13)10(3,9,14)15(1,11)7(2,5)6(8,12)16 |
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2コーナー | (*4,13)(10,15)(3,14)(9,11,7)(1,2)5,6,12(8,16) |
3コーナー | (4,*13)-(10,15)(9,11,14)(2,7)(3,1)5(6,12)(8,16) |
4コーナー | (*4,13)-15(10,9,11)(1,2)7(5,14)(3,6,12)(8,16) |
勝馬 | チュウワウィザード [牡5・青鹿毛] 父:キングカメハメハ 母:チュウワブロッサム |
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馬主 | 中西 忍氏 |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 18戦10勝 (内中央)11戦6勝 (内地方)7戦4勝 |
獲得賞金 | 491,021,000円 (内中央)239,021,000円 (内地方)252,000,000円 |
主な勝鞍 | 重賞6勝目 2018年 名古屋グランプリ(JpnⅡ)(名古屋) 2019年 ダイオライト記念(JpnⅡ)(船橋) 2019年 平安ステークス(GⅢ) 2019年 JBCクラシック(JpnⅠ)(浦和) 2020年 川崎記念(JpnⅠ)(川崎) |
騎手 | 戸崎 圭太:初勝利 |
調教師 | 大久保 龍志:初勝利 |