2021年 重賞レース一覧ホープフルステークス
2021年を締めくくる一番、ホープフルS(GⅠ)は、芙蓉S2着のあるグランドラインが2番手以下をやや離して逃げる展開となった。
未勝利戦とエリカ賞をレコードで制した3番人気サトノヘリオスは中団、新馬戦とサウジアラビアロイヤルCを連勝して1番人気に推されたコマンドラインは後方に構えたのに対し、好位3番手の積極的なポジションを取ったのが2番人気のキラーアビリティだ。
ここまで3戦して1勝のキラーアビリティ。実績ではライバルたちに譲るが、初めて手綱を託された横山武史騎手は「2週連続で調教に跨って走る馬だと感じた」と振り返る。実際、未勝利戦では後方から突き抜けて7馬身差という圧巻のパフォーマンスを見せている。前走・萩Sの2着は、朝日杯フューチュリティSで3着となるダノンスコーピオンとクビ差の大接戦だった。父はディープインパクト、母は米G1馬と血統も一級。前向きすぎる気性ゆえ難しさはあるものの、それもこの日は「向こう正面で力が抜け、リラックスして走っていた」と、上々の追走となっていた。
勝負は直線へ。葉牡丹賞に続く勝ち星を狙ってボーンディスウェイが2番手から先頭に躍り出ると、そこへすぐさまキラーアビリティも襲い掛かる。残り200メートルを切ったところから、渾身の伸び脚。粘る相手を競り落とすと、食い下がる黄菊賞1着馬ジャスティンパレスや芙蓉S勝ち馬ラーグルフらを退けたキラーアビリティは、2勝目をGⅠの大舞台でマークしたのである。
「まだ子供。気だけで走っているし後ろ脚も弱い」と横山武史騎手は語るが、それでも見せた完勝のレース。今後さらに成長すれば、来春のクラシックでも主役として活躍してくれるに違いない。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 5 | キラーアビリティ | 牡2 | 55.0 | 横山 武史 | 2:00.6 |
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35.8 | 468(-2) | 斉藤 崇史 | 2 | ||
2 | 8 | ジャスティンパレス | 牡2 | 55.0 | C.デムーロ | 2:00.8 | 1 1/2 |
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35.7 | 450(0) | 杉山 晴紀 | 4 | |
3 | 3 | ラーグルフ | 牡2 | 55.0 | 丸田 恭介 | 2:01.0 | 1 1/4 |
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36.0 | 496(+14) | 宗像 義忠 | 8 | |
4 | 13 | フィデル | 牡2 | 55.0 | 川田 将雅 | 2:01.1 | 3/4 |
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35.4 | 476(-2) | 友道 康夫 | 7 | |
5 | 9 | ボーンディスウェイ | 牡2 | 55.0 | 石橋 脩 | 2:01.1 | アタマ |
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36.5 | 494(+4) | 牧 光二 | 10 | |
6 | 10 | マテンロウレオ | 牡2 | 55.0 | 横山 典弘 | 2:01.1 | ハナ |
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35.6 | 478(+4) | 昆 貢 | 9 | |
7 | 2 | アケルナルスター | 牡2 | 55.0 | 柴田 大知 | 2:01.1 | ハナ |
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35.1 | 454(0) | 清水 英克 | 12 | |
8 | 1 | シェルビーズアイ | 牡2 | 55.0 | 松田 大作 | 2:01.3 | 1 |
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36.0 | 472(0) | 武 英智 | 13 | |
9 | 4 | グランドライン | 牡2 | 55.0 | 三浦 皇成 | 2:01.4 | 1 |
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37.1 | 514(0) | 高木 登 | 11 | |
10 | 15 | アスクワイルドモア | 牡2 | 55.0 | 武 豊 | 2:01.5 | 3/4 |
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35.7 | 474(+12) | 藤原 英昭 | 5 | |
11 | 12 | オニャンコポン | 牡2 | 55.0 | 菅原 明良 | 2:01.7 | 1 1/4 |
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36.8 | 474(+4) | 小島 茂之 | 6 | |
12 | 6 | コマンドライン | 牡2 | 55.0 | C.ルメール | 2:01.8 | クビ |
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36.3 | 530(+8) | 国枝 栄 | 1 | |
13 | 7 | サトノヘリオス | 牡2 | 55.0 | 岩田 望来 | 2:01.8 | クビ |
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36.5 | 478(+6) | 友道 康夫 | 3 | |
14 | 11 | クラウンドマジック | 牡2 | 55.0 | 岩田 康誠 | 2:02.2 | 2 |
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35.8 | 510(+8) | 加用 正 | 15 | |
15 | 14 | タイラーテソーロ | 牡2 | 55.0 | 内田 博幸 | 2:03.0 | 5 |
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37.9 | 476(+4) | 栗田 徹 | 14 |
ハロンタイム | 12.6 - 11.3 - 12.0 - 12.2 - 12.0 - 12.0 - 12.2 - 12.2 - 11.7 - 12.4 |
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上り | 4F 48.5 - 3F 36.3 |
1コーナー | 4,9(5,12)(8,14)3,7(1,10)6,13-15,2-11 |
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2コーナー | 4-9-(5,12)(3,8,14)(1,7)(6,10)-13-15,2-11 |
3コーナー | 4-9(5,12)(3,8,14)(1,7)(6,10)(13,15)2-11 |
4コーナー | 4,9(3,5)(8,12,7)1(6,10)(13,14)(2,15,11) |
勝馬 | キラーアビリティ [牡2・青鹿毛] 父:ディープインパクト 母:キラーグレイシス |
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馬主 | 有限会社 キャロットファーム |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 4戦2勝 |
獲得賞金 | 83,688,000円 |
主な勝鞍 | 重賞初勝利 |
騎手 | 横山 武史:初勝利 |
調教師 | 斉藤 崇史:初勝利 |