2023年 重賞レース一覧天皇賞(春)
生まれ変わった京都競馬場。タイトルホルダー、ジャスティンパレス、ボルドグフーシュ、アスクビクターモアの人気順で、リニューアル後初となるGⅠ・天皇賞(春)を迎えた。連覇か、それとも昨秋の菊花賞で上位を争った4歳勢か、という対決構図。この争いを堂々の競馬で制して盾獲りを成し遂げたのは、ジャスティンパレスだ。
稍重の芝に飛び出した17頭。大外からアフリカンゴールドがハナを主張したものの、1周目スタンド前ではタイトルホルダーが先頭を奪い返す。昨年の菊花賞馬アスクビクターモアや、このレース2年連続2着のディープボンドらが好位へ。菊花賞・有馬記念・阪神大賞典と2着が続くボルドグフーシュ、サウジアラビアでレッドシーターフハンデキャップを制したシルヴァーソニックらは後方から進む形となる。
ジャスティンパレスは中団の外からジワジワとポジションを上げていく。「スタートから冷静に走ってくれた」と語るのは、新馬、1勝クラスを連勝した時以来のタッグとなったクリストフ・ルメール騎手だ。向正面でアフリカンゴールド(心房細動)が、4コーナーではタイトルホルダー(右前肢跛行)が相次いで競走を中止したが、ジャスティンパレスはこのアクシデントを意に介さず、先行勢を射程に捉えてコーナーを回り切る。
そして直線。いち早く先頭に立ったディープボンドを外から力強く交わすジャスティンパレス。「道中リラックスしていたので最後にいい脚を使うことができた。柔らかい馬場は心配だったけれど、全然関係なかった」というルメール騎手の言葉通り、鋭く抜け出すと、粘るディープボンドや追い込んだシルヴァーソニックを振り切っての先頭ゴールとなる。
これまで5度のGⅠでは力及ばず敗れていたが、前走・阪神大賞典に続く連勝で悲願のビッグタイトルを獲得したジャスティンパレス。「今後もGⅠレベルで大きなチャンスがある」とルメール騎手が評価するように、本格化を遂げたいま、長距離界の新たな雄となってくれるのではないだろうか。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬 番 |
馬名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手名 | タイム | 着差 | コーナー 通過順位 |
推定上り | 馬体重 (増減) |
調教師名 | 単勝 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | ジャスティンパレス | 牡4 | 58.0 | C.ルメール | 3:16.1 |
|
34.9 | 472(0) | 杉山 晴紀 | 2 | ||
2 | 7 | ディープボンド | 牡6 | 58.0 | 和田 竜二 | 3:16.5 | 2 1/2 |
|
35.6 | 504(-10) | 大久保 龍志 | 5 | |
3 | 16 | シルヴァーソニック | 牡7 | 58.0 | D.レーン | 3:16.7 | 1 |
|
35.1 | 462(前計不) | 池江 泰寿 | 6 | |
4 | 12 | ブレークアップ | 牡5 | 58.0 | 松山 弘平 | 3:16.9 | 1 1/4 |
|
35.5 | 496(+2) | 吉岡 辰弥 | 7 | |
5 | 14 | マテンロウレオ | 牡4 | 58.0 | 横山 典弘 | 3:17.0 | クビ |
|
35.9 | 474(-2) | 昆 貢 | 8 | |
6 | 13 | ボルドグフーシュ | 牡4 | 58.0 | 川田 将雅 | 3:17.3 | 2 |
|
35.9 | 500(0) | 宮本 博 | 3 | |
7 | 15 | エンドロール | 牡4 | 58.0 | 永野 猛蔵 | 3:17.4 | 3/4 |
|
35.4 | 462(-4) | 青木 孝文 | 12 | |
8 | 10 | サンレイポケット | 牡8 | 58.0 | M.デムーロ | 3:17.5 | 1/2 |
|
35.6 | 480(+2) | 高橋 義忠 | 15 | |
9 | 11 |
ディアスティマ
|
牡6 | 58.0 | 北村 友一 | 3:17.5 | ハナ |
|
35.9 | 496(+4) | 高野 友和 | 11 | |
10 | 9 | ヒュミドール | せん7 | 58.0 | 武 豊 | 3:17.6 | 3/4 |
|
35.9 | 468(0) | 小手川 準 | 10 | |
11 | 6 | アスクビクターモア | 牡4 | 58.0 | 横山 武史 | 3:18.0 | 2 1/2 |
|
36.7 | 482(0) | 田村 康仁 | 4 | |
12 | 4 | メロディーレーン | 牝7 | 56.0 | 幸 英明 | 3:18.0 | クビ |
|
36.3 | 354(-4) | 森田 直行 | 14 | |
13 | 5 | アイアンバローズ | 牡6 | 58.0 | 坂井 瑠星 | 3:18.3 | 1 1/2 |
|
37.5 | 508(-4) | 上村 洋行 | 16 | |
14 | 2 | ディープモンスター | 牡5 | 58.0 | 浜中 俊 | 3:18.9 | 3 1/2 |
|
38.0 | 462(+2) | 池江 泰寿 | 9 | |
15 | 8 | トーセンカンビーナ | 牡7 | 58.0 | 岩田 望来 | 3:26.7 | 大差 |
|
44.8 | 478(-8) | 加藤 征弘 | 17 | |
中止 | 3 | タイトルホルダー | 牡5 | 58.0 | 横山 和生 |
|
474(-4) | 栗田 徹 | 1 | ||||
中止 | 17 |
アフリカンゴールド
|
せん8 | 58.0 | 国分 恭介 |
|
468(0) | 西園 正都 | 13 |
ハロンタイム | 12.3 - 10.8 - 11.9 - 12.1 - 12.6 - 12.0 - 12.0 - 12.6 - 12.8 - 12.9 - 13.3 - 13.2 - 12.3 - 11.9 - 11.5 - 11.9 |
---|---|
上り | 4F 47.6 - 3F 35.3 |
1コーナー | 3(6,5)2(11,7)17,1(14,12)13,9(4,16)-8-15-10 |
---|---|
2コーナー | 3,5,6(2,7)11,1-14,12(9,13)(17,16)4,8,15-10 |
3コーナー(2周目) | (3,*5)(2,7)(6,14)1,11(12,13)(9,16)(8,4,10)-15 |
4コーナー(2周目) | (*5,7)2(14,1)(6,12,13)16,11(4,10)(9,15)-8-3 |
勝馬 | ジャスティンパレス [牡4・青鹿毛] 父:ディープインパクト 母:パレスルーマー |
---|---|
馬主 | 三木 正浩氏 |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 10戦5勝 |
獲得賞金 | 434,666,000円 |
主な勝鞍 | 重賞3勝目 2022年 神戸新聞杯(GⅡ) 2023年 阪神大賞典(GⅡ) |
騎手 | C.ルメール:7勝目 2018年(秋) レイデオロ 2019年(春) フィエールマン 2019年(秋) アーモンドアイ 2020年(春) フィエールマン 2020年(秋) アーモンドアイ 2022年(秋) イクイノックス |
調教師 | 杉山 晴紀:初勝利 |