2022年 重賞レース一覧有馬記念
各世代のトップホースが集結した有馬記念(GⅠ)。鮮やかに突き抜けたのは、天皇賞(秋)を鋭く差し切った1番人気の3歳馬イクイノックスだった。
レースはファン投票1位・タイトルホルダーの逃げで開幕した。好位には昨年2着のディープボンドや菊花賞3着のジャスティンパレスがつけ、その直後に連覇を狙うエフフォーリア。後方にはジャパンC覇者ヴェラアズール、エリザベス女王杯を差し切ったジェラルディーナ、菊花賞2着のボルドグフーシュが構える。
クリストフ・ルメール騎手が「いいスタートを切れた。ただ、途中で行きたがるところがあった」と振り返るイクイノックスは、中団の外で我慢の追走を続ける。そして、前へと急ぐ闘志と溜め込んだエネルギーは、この後、一気に解き放たれることとなる。
馬なりのまま4コーナーで前との差を詰めたイクイノックスは、粘るタイトルホルダーに迫るエフフォーリアに並びかけていく。そして直線、いざスパート。一瞬にして先頭へ躍り出ると、さらに後続を突き放す圧巻の末脚を披露する。大外から上がってきたボルドグフーシュが2着に入ったが、これに2馬身半差をつけての勝利。ゴール前でルメール騎手が後方を確認する余裕すら示したほどの走りで、GⅠ連勝を果たしたのである。
2005年ハーツクライ、2016年サトノダイヤモンドに続き、“クリスマスのグランプリ”で3勝目をマークしたルメール騎手は「二度あることは三度ある」と微笑む。さらに「春のクラシックではまだ大人ではなかったが、秋から強くなった。キタサンブラックの子だから、来年も楽しみ」とイクイノックスについて語る。
同世代の日本ダービー馬ドウデュース、菊花賞馬アスクビクターモアらとともに、2023年の古馬中長距離戦線を牽引してくれることを、イクイノックスには期待したい。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬 番 |
馬名 | 性齢 | 負担 重量 |
騎手名 | タイム | 着差 | コーナー 通過順位 |
推定上り | 馬体重 (増減) |
調教師名 | 単勝 人気 |
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1 | 9 | イクイノックス | 牡3 | 55.0 | C.ルメール | 2:32.4 |
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35.4 | 492(+4) | 木村 哲也 | 1 | ||
2 | 3 | ボルドグフーシュ | 牡3 | 55.0 | 福永 祐一 | 2:32.8 | 2 1/2 |
|
35.2 | 498(+2) | 宮本 博 | 6 | |
3 | 5 | ジェラルディーナ | 牝4 | 55.0 | C.デムーロ | 2:33.1 | 1 1/2 |
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35.7 | 470(0) | 斉藤 崇史 | 3 | |
4 | 2 | イズジョーノキセキ | 牝5 | 55.0 | 岩田 康誠 | 2:33.2 | 3/4 |
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36.1 | 472(+2) | 石坂 公一 | 13 | |
5 | 7 |
エフフォーリア
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牡4 | 57.0 | 横山 武史 | 2:33.2 | クビ |
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36.3 | 532(+12) | 鹿戸 雄一 | 5 | |
6 | 8 |
ウインマイティー
|
牝5 | 55.0 | 和田 竜二 | 2:33.5 | 1 1/2 |
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36.2 | 484(-10) | 五十嵐 忠男 | 15 | |
7 | 10 | ジャスティンパレス | 牡3 | 55.0 | T.マーカンド | 2:33.5 | クビ |
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36.6 | 456(+4) | 杉山 晴紀 | 7 | |
8 | 16 | ディープボンド | 牡5 | 57.0 | 川田 将雅 | 2:33.6 | 1/2 |
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36.8 | 504(前計不) | 大久保 龍志 | 8 | |
9 | 13 | タイトルホルダー | 牡4 | 57.0 | 横山 和生 | 2:34.1 | 3 |
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37.6 | 476(前計不) | 栗田 徹 | 2 | |
10 | 6 | ヴェラアズール | 牡5 | 57.0 | 松山 弘平 | 2:34.1 | クビ |
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36.8 | 518(0) | 渡辺 薫彦 | 4 | |
11 | 14 | ボッケリーニ | 牡6 | 57.0 | 浜中 俊 | 2:34.5 | 2 1/2 |
|
37.5 | 468(+10) | 池江 泰寿 | 14 | |
12 | 12 | ポタジェ | 牡5 | 57.0 | 吉田 隼人 | 2:34.5 | アタマ |
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37.3 | 472(+4) | 友道 康夫 | 12 | |
13 | 11 | ラストドラフト | 牡6 | 57.0 | 三浦 皇成 | 2:34.6 | 1/2 |
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37.5 | 470(+2) | 戸田 博文 | 16 | |
14 | 4 |
アリストテレス
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牡5 | 57.0 | 武 豊 | 2:34.9 | 1 3/4 |
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37.5 | 484(+6) | 音無 秀孝 | 10 | |
15 | 1 | アカイイト | 牝5 | 55.0 | 幸 英明 | 2:35.0 | 1/2 |
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37.4 | 522(-2) | 中竹 和也 | 9 | |
16 | 15 | ブレークアップ | 牡4 | 57.0 | 戸崎 圭太 | 2:36.2 | 7 |
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39.4 | 504(+4) | 黒岩 陽一 | 11 |
ハロンタイム | 7.0 - 11.3 - 11.7 - 12.1 - 12.5 - 13.1 - 12.7 - 12.4 - 11.8 - 11.9 - 12.2 - 11.4 - 12.3 |
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上り | 4F 47.8 - 3F 35.9 |
1コーナー | 13-15(10,16)(14,7)2(12,9)8(4,6,11)(3,5)-1 |
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2コーナー | 13-15(10,16)(14,7)(2,12)9,8(4,6,11)(3,5)-1 |
3コーナー(2周目) | 13(15,16)(10,7)(14,9)(2,12,11)(8,4,6,5)(3,1) |
4コーナー(2周目) | (*13,16)(7,9)10(2,14,3)(12,6)11(8,15,5)1,4 |
勝馬 | イクイノックス [牡3・青鹿毛] 父:キタサンブラック 母:シャトーブランシュ |
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馬主 | 有限会社 シルクレーシング |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 6戦4勝 |
獲得賞金 | 806,602,000円 |
主な勝鞍 | 重賞3勝目 2021年 東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅡ) 2022年 天皇賞(秋)(GⅠ) |
騎手 | C.ルメール:3勝目 2005年 ハーツクライ 2016年 サトノダイヤモンド |
調教師 | 木村 哲也:初勝利 |