2020年 重賞レース一覧有馬記念
女王アーモンドアイはターフを去り、コントレイルとデアリングタクト、2頭の三冠馬も不在。それでも、今年の重賞戦線を主役として盛り上げた面々や高い潜在能力の持ち主たちが顔をそろえて、有馬記念(GⅠ)は興味深い一戦となった。
ラジオNIKKEI賞とセントライト記念を逃げ切ったバビットが、1番枠スタートを利してここでもハナへ。アルゼンチン共和国杯快勝のオーソリティや2年前の勝ち馬ブラストワンピースらが続き、天皇賞(春)連覇を果たしたフィエールマンも早めに進出。昨年の菊花賞馬ワールドプレミア、悲願のGⅠ獲りを目指すカレンブーケドール、大阪杯とエリザベス女王杯を制したラッキーライラック、復活勝利を狙うラヴズオンリーユーらが続く。
これらを前に見て、ファン投票1位&1番人気のクロノジェネシスは後方からの競馬。だが、デビュー以来コンビを組む北村友一騎手は「自然体を心がけた。折り合いもスムーズで、いつも調教で乗っているような感じ」と落ち着き払っていた。また北村騎手は、第8レースの2500メートル戦・グッドラックハンデでディアスティマに乗り、7馬身差の勝利。いいイメージを抱きながらレースを進められたという。
3コーナー手前から馬群の外を回って徐々にポジションを上げたクロノジェネシスは、直線、先頭へと躍り出たフィエールマンに並びかけていく。激しい競り合いの末にこれを下すと、大外から鋭く脚を伸ばしてきたエリザベス女王杯2着馬サラキアもクビ差封じ込んでのゴール。クロノジェネシスは宝塚記念でも同様の走りで6馬身差の圧勝劇を披露しているが、それを彷彿させる力強いマクリで、暮れの大一番も制したのだった。
「来年も主役として引っ張っていってほしい」と北村騎手。まだ対戦のない三冠馬2頭を相手に、どんな走りを見せてくれるのか。期待の膨らむ“新女王”の誕生である。
(谷川 善久)
着順 | 枠 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手名 | タイム | 着差 | コーナー通過順位 | 推定上り | 馬体重(増減) | 調教師名 | 単勝人気 |
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1 | 9 | クロノジェネシス | 牝4 | 55.0 | 北村 友一 | 2:35.0 |
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36.2 | 474(+10) | 斉藤 崇史 | 1 | ||
2 | 14 | サラキア | 牝5 | 55.0 | 松山 弘平 | 2:35.0 | クビ |
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35.4 | 448(-2) | 池添 学 | 11 | |
3 | 13 | フィエールマン | 牡5 | 57.0 | C.ルメール | 2:35.1 | クビ |
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36.5 | 478(0) | 手塚 貴久 | 2 | |
4 | 7 | ラッキーライラック | 牝5 | 55.0 | 福永 祐一 | 2:35.5 | 2 1/2 |
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36.5 | 522(0) | 松永 幹夫 | 4 | |
5 | 5 | ワールドプレミア | 牡4 | 57.0 | 武 豊 | 2:35.6 | 1/2 |
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36.3 | 484(+2) | 友道 康夫 | 5 | |
5 | 10 | カレンブーケドール | 牝4 | 55.0 | 池添 謙一 | 2:35.6 | 同着 |
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36.8 | 478(+4) | 国枝 栄 | 3 | |
7 | 8 | ペルシアンナイト | 牡6 | 57.0 | 大野 拓弥 | 2:35.6 | アタマ |
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36.2 | 500(0) | 池江 泰寿 | 12 | |
8 | 3 | クレッシェンドラヴ | 牡6 | 57.0 | 坂井 瑠星 | 2:35.8 | 1 1/2 |
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36.8 | 500(0) | 林 徹 | 16 | |
9 | 15 | オセアグレイト | 牡4 | 57.0 | 横山 典弘 | 2:35.9 | クビ |
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36.8 | 494(-2) | 菊川 正達 | 15 | |
10 | 4 | ラヴズオンリーユー | 牝4 | 55.0 | M.デムーロ | 2:35.9 | クビ |
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36.6 | 480(-6) | 矢作 芳人 | 6 | |
11 | 16 | ユーキャンスマイル | 牡5 | 57.0 | 岩田 康誠 | 2:36.4 | 3 |
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36.5 | 504(+6) | 友道 康夫 | 13 | |
12 | 6 | キセキ | 牡6 | 57.0 | 浜中 俊 | 2:36.5 | 1/2 |
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37.6 | 516(+8) | 角居 勝彦 | 8 | |
13 | 1 | バビット | 牡3 | 55.0 | 内田 博幸 | 2:36.8 | 2 |
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38.4 | 458(+8) | 浜田 多実雄 | 10 | |
14 | 12 | オーソリティ | 牡3 | 55.0 | 川田 将雅 | 2:37.0 | 1 |
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38.2 | 514(+2) | 木村 哲也 | 7 | |
15 | 11 | モズベッロ | 牡4 | 57.0 | 田辺 裕信 | 2:38.2 | 7 |
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38.5 | 470(-10) | 森田 直行 | 14 | |
中止 | 2 | ブラストワンピース | 牡5 | 57.0 | 横山 武史 |
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546(-4) | 大竹 正博 | 9 |
ハロンタイム | 6.8 - 11.8 - 12.2 - 12.5 - 12.5 - 12.8 - 12.9 - 12.8 - 11.8 - 12.3 - 12.1 - 11.9 - 12.6 |
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上り | 4F 48.9 - 3F 36.6 |
1コーナー | 1(2,12,13)(5,3,15)10-(8,4,7)9-14,6(16,11) |
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2コーナー | 1(2,12)13(5,3,15,10)(8,4,7)9-14(16,6)11 |
3コーナー(2周目) | 1,13(12,10,9)6(3,15,7)(5,8,4)14(2,11)16 |
4コーナー(2周目) | (*1,13)(10,9)(12,7,6)15(3,8,4)(5,14)-11-16=2 |
勝馬 | クロノジェネシス [牝4・芦毛] 父:バゴ 母:クロノロジスト |
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馬主 | 有限会社サンデーレーシング |
生産地 | 北海道勇払郡安平町 |
生産牧場 | ノーザンファーム |
戦績 | 13戦7勝 |
獲得賞金 | 873,420,000円 |
主な勝鞍 | 重賞5勝目 2019年 デイリー杯クイーンカップ(GⅢ) 2019年 秋華賞(GⅠ) 2020年 京都記念(GⅡ) 2020年 宝塚記念(GⅠ) |
騎手 | 北村 友一:初勝利 |
調教師 | 斉藤 崇史:初勝利 |